11/15/10

Brussel Cone Pine

Brussels Cone Pine

アメリカカリフォルニア州とネバダ州との州境に近い町に存在するBrussel Cone Pineは数ある州立の公園のひとつである。
その公園には世界一古い”木”と科学的に認定されたレッドウッドの木が守られている。
この公園で人間の賢さを垣間見ることができ心から感嘆したのを今も覚えている。一般道から公園の領域に入り、上り坂をあがっていったところはすでにかなりの高度のある地帯で、一般道では見られなかった雪が沿道の脇にちらほらとみられた。
上り詰めてたどりついた駐車場に車を止めその最古の木がある領域を散策したが、一見ただの雑木林とそれぞれに形も手入れもまばらに存在した木々。一見野放図ともいえるような公園一帯であった。世界最古の木を写真に収めたいと意気込んでいた私に義理の父が説明したことはいかにもなじみのあることで木を隠すには森へという単純にも明快なストラテジー
であって、一切のサインやマークがその環境から取り除かれていて、それぞれの推測でしか”世界最古の木を確認することができない環境になっているとのこと。そしてその木はもう何年も同じ環境を保ちながら”守られて”いるのだという。
本当に大切な者、大切なものにはきっとあるがままに生き残るすべを知っているのだ。
ただ守りたい保護したいがゆえにそこで疑心暗鬼に駆られ、鉄柵や防護のためのトラップがめぐりはらされていたら。その木自体の美しさ、その生命力をなえさせたであろうし、人々の美しいものを見る”目”もくもらせ、木は長く存在してなかったかもしれない。人間は一時の恐怖にかられなけば、勇敢にも賢くなれ、本当に大事な者をまもることができるんだ。
その反面、日本の公園や庭園を訪れると、すべてはみんなの手で守られています、大切にいつくしみましょうという記述を目にすることがある。仏教寺院の庭園にはあらゆる殺生を禁じるとまで書かれていたりする。

表現はともかく、結局は人のこころってこと?